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2008年01月14日(月) 14時01分

大阪府知事選:候補者の横顔/下 熊谷貞俊さん /大阪毎日新聞

 ◇庶民的で自主性重視−−熊谷貞俊さん(63)=無新
 ニックネームは「熊さん」。庶民的な性格で、人生最後に食べたいものはカレーうどんという。生まれ育った大阪を愛する。学術や技術で日本をリードした「大大阪」の伝統があるのに、活力を失った現状に「ほっとかれへん」と立候補した。
 中学から続けるサッカーでは、常にフォワード。昨年12月下旬まで阪大サッカー部部長を務めた。日本代表の監督では、管理型のトルシエではなく、選手の自主性を重んじるジーコが好き。年末に教授職を退いた阪大大学院では、非管理型ネットワークを研究する「自律分散型システム」が専門で、ロボット知能などに応用した。「府政も自律分散型にしたい」と話し、財政再建などさまざまな課題で、府庁内に横断型の特命チームを設ける考えだ。
 街頭演説などでぎこちなさは残るが、元アナウンサーらの特訓を受け、聴衆の笑いを取る余裕も出てきた。候補者討論会で熱くなると、コテコテの大阪弁で反論する。
 往年の西部劇俳優、ゲーリー・クーパーやジョン・ウェインが好きで、少年時代、映画館の暗闇で胸を躍らせた。「困難に一人で立ち向かう姿がたまらなく好きで、今の性格が作られた」。関西経済連合会の井上礼之副会長(ダイキン工業会長)と家族ぐるみの付き合いをするなど、財界に幅広い人脈も持つ。
 大の阪神ファン。岡田彰布監督のサイン入りの虎色ストライプネクタイを締め、選挙戦に挑む。【犬飼直幸】

1月14日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080114-00000190-mailo-l27