記事登録
2008年01月13日(日) 02時05分

人為的ミスで油流出の疑い 4人死亡の三菱化学火災東京新聞

 茨城県神栖市の三菱化学鹿島事業所で昨年12月、4人が死亡した火災で、火元となった冷却用油が漏れ出した配管のバルブのスイッチが「開」になっていたことが12日、鹿嶋署捜査本部の調べで分かった。

 捜査本部は、機械の誤作動ではなく、誤ってバルブを開いた人為的ミスで油が漏れ、火災が起きた疑いが強いとみて、現場にいた同社社員らから当時の状況について詳しく事情を聴いている。

 調べでは、スイッチはバルブの脇にあり、レバーで開閉を操作。誤って触れることがないように、約1・8メートルの高さに設置されている。下請け作業員ではなく、三菱化学の社員が操作することになっていたという。

 また、三菱化学が経済産業省に提出した中間報告書によると、バルブを施錠するなどの安全対策が作業指示書に明記されておらず、捜査本部は同社の安全管理についても不備がなかったか業務上過失致死容疑で調べている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011201000705.html