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2008年01月12日(土) 21時02分

<米国産牛肉>輸入条件違反1.3トン 一部は既に流通毎日新聞

 厚生労働省と農林水産省は12日、昨年11月以降に輸入された米国産牛肉の中に、生後20カ月以下の輸入条件に違反する生後21カ月の牛の肉が推定で約1.3トン含まれていることが分かったと発表した。両省は出荷した施設からの輸入を停止したが、問題の肉の一部は既に流通している。輸入条件に違反した米国産牛肉の国内流通が確認されたのは初めて。厚労省は輸入業者に対し、問題の肉の販売を中止し回収するよう指示した。

 ただ、問題の肉には特定危険部位が含まれていないことなどから、厚労省は食品としての危険性は低いと判断している。

 同日、米農務省から入った連絡によると、違反があったのはスミスフィールド社モイヤーパッキング工場(ペンシルバニア州)。昨年11月14日に牛の月例を判定するコンピューターシステムを導入したが、プログラムで「21カ月未満」とすべきところを「21カ月以下」としたため、21カ月の肉が混載され出荷されたという。

 輸入業者は丸大食品とシンワオックスの2社で、違反の肉を含む可能性がある貨物は17トンの牛肉と舌。このうち半分近くは両社が保管しているが、その他はすでに国内で流通している。違反の肉とそうでない肉が区別できないため、17トンすべてを回収の対象にする。【位川一郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080112-00000098-mai-soci