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2008年01月12日(土) 17時02分

顔認証たばこ自販機:「成人」「未成年」を識別 県内各地に設置へ /山口毎日新聞

 客が成人かどうかを顔で認証した上で販売するたばこの自動販売機が県内各地に設置されている。加齢に伴い顔に表れる特徴を内蔵カメラが識別する機能付き。稼働開始は5月を予定しており、メーカー側は「さらに精度をアップさせ、県内100台を目標に普及を図りたい」と意気込んでいる。【長谷川隆】
 ◇内蔵カメラで確度90%
 開発したのは京都府長岡京市の自販機製造・販売「フジタカ」(高井保治社長)。3年掛かりで製品化にこぎ着けた。自販機は大きさによって3種類あり、1台60万〜100万円。昨年11月から売り出し、既に約1000台販売した。九州・山口では全県に設置されており、県内(計19台)の内訳は、下関10台▽周南3台▽山口2台▽岩国、萩、宇部、田布施町各1台。
 フジタカによると、装置には男女の目口鼻の大きさやしわ、たるみ、骨格などの顔データ数十万人分を蓄積。客がボタンを押すと、数秒のうちに90%の確度で成人かどうかを識別する。
 成人と判断すれば「お金を入れて商品をお選びください」と音声。未成年だと「販売できません」と断られ、不明の時は「恐れ入りますが自動車免許証を識別装置に入れ、お持ちでない方はお店にご相談ください」と指示する。自販機に免許証を挿入すると生年月日を読み取る。
 01年、未成年者への販売防止を義務付けた改正成年者喫煙禁止法が施行され、国は業界団体などに成人識別システムを構築するよう指導していた。
 稼働を予定している山口市名田島の酒店経営者(66)は「操作が簡単で客も店も助かる」と歓迎している。
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 ■今日のことば
 ◇顔認証
 顔の特徴を本人認証の手段として利用する生体認証方式の一種。顔画像から目鼻口などの特徴を抽出し、それらの位置を算出。本人データと照合し認証する。指紋採取など必要とせず導入に抵抗感が少ないため、よく利用されるようになった。
〔山口版〕

1月12日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080112-00000272-mailo-l35