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2008年01月10日(木) 07時02分

日本産牛肉の密輸防止を 中国政府、異例の要請東京新聞

 日本から中国に渡航する旅客が、日本産牛肉を手荷物に隠して密輸するケースが相次いでいるとして、中国政府が昨年12月、日本政府に対し、適切な防止策を講じるよう要請していたことが10日、分かった。

 中国政府から食肉の密輸に関する要請を受けるのは極めて異例。2001年9月に日本国内で牛海綿状脳症(BSE)に感染した牛が見つかって以降、中国政府は日本産牛肉の輸入を禁止していた。中国政府の要請を受け農林水産省は昨年12月下旬、航空会社などに注意を促すよう全国の動物検疫所に通知した。

 関係者によると、北京五輪を控え好景気に沸く中国では、経済発展で豊かになった「ニューリッチ層」の間で、食品の安全性や健康志向からコメなど日本産食品の人気が高まっている。

 中でも日本産牛肉は味の良さなどから人気が高く、中国全土で高価格で取引されているという。こうした事情から密輸が後を絶たないようだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011001000057.html