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2008年01月10日(木) 00時33分

ツーカー、残り3カ月──今、ユーザーが感じる疑問+D Mobile

 NTTドコモのPHSサービスに続き、KDDIのツーカー携帯電話サービスも3月31日で終了する。いま、30万人強存在する現ツーカーユーザーは何をすべきか。ユーザーが感じる疑問の一部をまとめた。

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 2008年3月31日に終了するKDDIのツーカー携帯電話サービス。その停波まで3カ月を切った。

 KDDIは、2008年1月7日に終了したドコモのPHSサービスと同様にサービス終了を控えた現在、電話番号やメールアドレス、利用期間を引き継いでauへ契約変更、および一部au携帯への無料交換などの優遇策を提供するとともに、ユーザーへのダイレクトメールや電話連絡、時には自宅訪問なども実施し、終了と契約変更のための告知を盛んに行っている。

 KDDIは2005年10月、100%子会社のツーカー各社を合併し(当時契約数、約360万)、電話番号とメールアドレスなどを引き継げるau契約への変更策を発表。サービスをauに一本化する考えを示した。その半年後、新規契約者が大幅に減少したこと、先に開始したauへの契約変更が進んでいることから2006年6月に新規受け付けを終了(2006年3月発表)、同年12月、ツーカー端末の販売も終了するとともに、サービス終了日を2008年3月31日に定めた。

 なお、ツーカーは「プリティ」(ツーカーセルラー東京)や「プリケー」(ツーカーセルラー関西・東海)として展開したプリペイド式携帯サービスにも力を入れていたことで知られる。現プリペイド契約者は、契約者累計の約7割になる27万1900(2007年11月末現在)に上る。ツーカーの契約数は、2007年11月末現在で39万9000(携帯契約者総数の約0.4%)。ここ数カ月は月に4万件ほどずつ純減しているものの、このペースだと残り3カ月ではきれいにゼロにはならない計算だ。

 サービス終了まで残り約3カ月。サービスが終了したらどうなるか、ユーザーは終了前に何をしておくべきか、改めて確認していく。

●サービスが終了する2008年3月31日までにauへ契約変更しなかった場合、どうなるのか

 2008年4月1日付けで「契約解除」になる。この時点で「電話番号やメールアドレスも手放す」ことになり、auへの契約引き継ぎも行えなくなる。

 ちなみに停波は、2008年3月31日の24時(4月1日の0時)。この時点で通話・通信中の場合、順次切断される予定となっている。サービス終了後にauへ契約変更しなかったツーカー電話番号へ電話をかけると当分は何らかの告知メッセージが流れるようになると思われるが、具体的な内容はKDDIによると現在検討中(2007年12月現在)とのことだ。

●ツーカーからauへの契約変更はどのように行うのか

 auへの契約変更は「店頭」「電話」「郵送」「訪問」の4方法を用意する。

 自身でauショップ店頭(あるいは、一部を除くPiPitやツーカーアフターサービス取扱店、一部au取扱店)などへ出向いて手続きする方法のほか、告知ダイレクトメールに付属する封書、電話(ツーカー電話から:151 一般電話から:0077-789-151 いずれも無料)で申し込み、後日端末が届く郵送方式や、自宅へ訪問員が直接訪れ、その場で手続きできる方法もある(訪問は東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野の各都県に限る)。

 なお、4月1日になったら「“自動的に”auへ変更、端末も郵送」といった施策は行われない。あくまでユーザー自身で変更の手続きを行うことが前提になっている(ただし2007年後半から同社は、説明員がユーザーの自宅へ順に訪れ、詳細を説明、かつその場で契約変更の手続きも行える訪問契約の機会も設けているようだ。筆者宅にも先日、訪問があり、少し驚いた。自発的な手続きが面倒と考えていた、あるいは契約していることも忘れていたユーザーは、これを機に手続きするのもよい方法と思われる)。

●au契約への変更手数料は? 結局コミコミでいくらかかるのか

 ツーカーからau通常契約への変更において、ツーカー契約解除料や番号ポータビリティ転出予約手数料、au契約手数料(通常、2835円)は発生しない。無料交換対象のau携帯を選ぶのであれば、基本は無料で変更できる。

 そのほか、ツーカー定期契約(ツーカーコンボなど)の契約解除料を無料にし、終了の約1カ月前となる2008年3月2日まで、加入月の基本使用料から3150円を割り引く特典も用意する。ツーカープリペイドからau通常契約へ変更する場合は、登録済みの通話料残高を加入翌月の利用料金へ割り引き額として充てられる。

 ツーカープリペイドからauぷりペイド契約への変更は、au携帯との無料交換と通話料残高を1000円単位で“切り上げて換算”した(例えば、残り800円だった場合は1000円分の)auぷりペイドカードを配布。そのほか2008年1月1日から、対象ユーザーにauぷりペイドカード5000円分を進呈する特典も開始した(2008年3月2日まで)。ツーカー通常契約からauぷりペイド契約へ変更する場合はツーカー定期契約の契約解除料も免除される。

●無料交換できるau携帯は?

 KDDIが2007年11月に開始した「au買い方セレクト」で選択するコース別に、対象機種が若干異なる。

 月々の利用料金を抑えたいユーザー向けの“シンプルコース”選択時は、1X端末の「A5529T」「簡単ケータイ A5528K」「簡単ケータイ A1407PT」が対象(2008年1月現在、以下同)。

 シンプルコースは月額基本料1050円、通話料15.75円/30秒の「シンプルプランS」と月額基本料2625円、通話料10.5円/60秒の「シンプルプランL」、2種類の料金プランが選べる。

 充実したサポートを受けたいユーザー向けの“フルサポートコース”選択時は2年の継続利用を前提に、上記1X端末に加えて「Woooケータイ W53H」「W55T」「W53K」「W53S」「W53T」「W52SA」などのWIN端末も選べる。

 対象機種は、在庫状況により変更あるいは終了し、希望機種が選択できない場合はあるものの、WoooケータイW53Hなど2007年秋冬モデルの人気機種も含まれ、ACアダプタも無償で付属する。なお「シンプルコース選択者向けの無料WIN端末は用意しない予定」(KDDI広報部)としている。

●貯まっているツーカーポイントはどうなる?

 現在貯まっているツーカーポイントは500ポイント(525円)単位で今後も利用でき、auへの契約変更とともにauポイントプログラムへ移行される(ただし、2005年12月までに取得した分のポイントは2007年12月末で失効したことに注意したい)。

 そのほか、(無料交換対象機種以外の)au端末購入価格の割り引き額として充当できるようにもなっている。

 ツーカー終了まで残り3カ月弱。現ツーカーユーザーは何をすべきか。

 無料交換対象機種は今後、いくつかは増える可能性はあるものの、おそらくは2007年秋冬モデルまでが対象限度になると予想される。また、3月2日まで有効の「加入月の基本使用料から3150円を割り引く特典」を利用するための駆け込み契約も多少は増えるだろう。そのため、店舗によっては希望の無料対象機種が品切れとなる可能性もある。

 これらを勘案すると、現電話番号やメールアドレスの継続使用を望むツーカーユーザーは「3月2日まで」がキーポイントの1つになるといえる。

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