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2008年01月08日(火) 00時00分

高取町長、「裏口座」から着服 ほかの公社役員関知せず朝日新聞

 奈良県の高取町長による土地開発公社の公金着服事件で、業務上横領容疑で逮捕された町長の筒井良盛容疑者(62)が公金約1千万円を引き出した銀行口座は、公社のほかの役員らが関知しない「裏口座」だったことが、大阪地検特捜部の調べでわかった。特捜部は8日、筒井町長が裏口座を悪用して公金を流し込んだとみて、公社や関係先の家宅捜索を始めた。

 調べでは、公社理事長を兼務する筒井町長は04年7月、公社名義の口座を無断で解約し、残金の935万円を着服。飲食代や株取引などに使ったとされる。

 解約された口座は、公社が同3月に福祉施設用地の購入代金として金融機関から融資を受けた3億5千万円の入金先とは別の口座で、ほかの公社理事らはこの口座の存在を把握していなかったという。筒井町長は公社名義の口座の印鑑を一人で管理しており、特捜部は町長が独断で裏口座を開設したとみている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200801080054.html