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2008年01月07日(月) 12時10分

自費出版大手の「新風舎」、民事再生法の適用申請へ読売新聞

 大手自費出版の新風舎(本社・東京都)は7日、東京地裁に民事再生法の適用を申請する。

 負債総額は同社と関連会社を合わせて計約25億円。同社によると、すでに印刷会社などが支援を表明しており、事業を継続しながら再建方法を検討する。

 同社は、1980年に創業、94年に株式会社化した。賞金付きのコンテストや出版賞を創設し、費用の一部を負担して持ち込み原稿や作品を出版、流通ルートに乗せる手法で急成長した。

 2007年版出版年鑑によると、06年の新刊書籍発行点数は2788点で、講談社を抜いて05年から2年連続で1位となった。民間の信用調査会社によると、売上高は、06年8月期に約52億8000万円を計上した。

 しかし、「全国の書店で販売される」などの宣伝文句が実態と異なるとして、一部の執筆者から「出版費用をだまし取られた」と提訴されるなどしたため、信用が低下し、資金繰りが悪化していた。

 同社によると、現在、約1100人と自費出版契約を結んで書籍を制作中だが、「制作途上の本は完成させる」としている。同社は、9日に東京都内で債権者への説明会を開く。

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20080107i303.htm