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2008年01月07日(月) 14時00分

公金着服容疑で奈良・高取町長を取り調べ 大阪地検産経新聞

 奈良県高取町の筒井良盛町長(62)が、理事長を務める町土地開発公社の公金を着服した疑いが強まったとして、大阪地検特捜部は7日午前、筒井町長らに任意同行を求め、業務上横領容疑で取り調べを始めた。容疑が固まり次第逮捕する方針。特捜部は町役場など関係先への強制捜査にも乗り出すもようだ。
 関係者によると、筒井町長が着服したとされる金額は1000万円を超える可能性があるという。
 筒井町長は財政難の中、大型公共事業の計画を推し進め、地元では一部の建設業者との癒着もささやかれていた。また、同公社が進めた工業用地の用地取得をめぐり地権者とトラブルを抱えていた。
 特捜部は昨年夏ごろから、同町から任意で資料提供を受け、財政状況や入札などについて内偵捜査。筒井町長をめぐる金の流れを調べた結果、公金を着服した疑いが強まり、取り調べに踏み切った。
 筒井町長は産経新聞の取材に対し、「(特捜部は)昨年夏、入札の執行状況の書類を見せてほしいということだった。何件か工事がありますから。だれかが投書したんですよ」と説明。特定の工事の入札などで不審な点が指摘されたのかどうかについては「一切ない」と話していた。
 筒井町長は高取町出身。大阪経済大経済学部を卒業後、信用金庫職員などを経て平成元年に町議になり、5年1月の町長選に出馬し初当選。現在4期目。

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