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2008年01月06日(日) 08時01分

菅谷クリニック家宅捜索 診療報酬、不正請求の疑い産経新聞

 美容外科「菅谷クリニック」(横浜市泉区)が診療報酬の不正請求をしていた問題で、神奈川県警が詐欺容疑で同クリニックなど関係個所を4日に家宅捜索し、本格的な捜査に乗り出したことが分かった。県警は強制捜査で不正請求の実態解明を進める。

 菅谷クリニックをめぐっては、診療報酬約400万円を不正請求したとして神奈川社会保険事務局が昨年2月、保険医療機関指定を取り消す行政処分を出し、先月になって同クリニックを経営していた菅谷良男医師(57)を詐欺罪で刑事告発していた。

 神奈川社会保険事務局の調査などによると、同クリニックはレーザー照射してシミやニキビの治療をしただけなのに、皮膚・皮下腫瘍(しゅよう)摘出術として診療報酬を請求したり、自由診療のピアスの穴あけで患者から診療費を徴収しながら、別の傷病名で保険診療したことにする二重請求などをしていた。

 菅谷医師は昭和62〜平成元年には旧厚生省で医療指導監査官として不正請求が疑われる保険医療機関などへの監査に従事していたこともあったという。

 菅谷医師が理事長を務める医療法人社団「天道会」は東京都と神奈川県に菅谷クリニックを含め計6軒のクリニックを経営していたが、現在は横浜市西区と同県相模原市の2軒だけの開業となっている。

 天道会は昨年5月、菅谷クリニックの保険医療機関指定の取り消しは違法として、同事務局などを相手取り、処分取り消しを求める訴えを横浜地裁に起こしている。

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