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2008年01月05日(土) 03時04分

エビ養殖の出資金隠しか、逮捕の会長周辺から6億円押収読売新聞

 エビの養殖事業への投資と偽り、約4万人から約600億円を集めていた投資会社「ワールドオーシャンファーム」(東京都台東区)の詐欺事件で、警視庁に旅券法違反容疑などで逮捕された同社会長、黒岩勇容疑者(58)の親族宅などから、約6億円の現金が押収されていたことがわかった。

 同社が自社保有の大量の株券を、破たん直後に売っていたことも判明。同庁は、黒岩容疑者らが出資金を隠匿していたとみて調べている。

 同庁は、昨年7月から8月にかけ、同社の関連先二十数か所を捜索した際、同社監査役の黒岩容疑者の長男(28)が借りていた栃木県小山市内のアパートなど数か所から、現金計約6億円を押収した。これについて、長男は「会員の出資金の一部」と説明しているという。

 また、同社は2006年春以降、新宿区内の事務機器メーカーの株を購入。昨年3月時点で、約506万株を保有する持ち株数6位の大株主になっていたが、事実上の経営破たんを会員に通知した同5月下旬、全株を売却。少なくとも2億円の現金を回収していた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080105i301.htm