5日午後3時20分ごろ、東京都品川区平塚1の東急池上線戸越銀座駅前の「戸越銀座商店街」で、両手に包丁を持った男が通行人の男女5人を次々に切り付け、商店街の中を約300メートル走って逃げたところで、警視庁荏原署員に殺人未遂の現行犯で逮捕された。
5人のうち、42歳と30歳の女性会社員2人が背中や胸を切られて約10日のけがを負い、残る男女3人はコートなどを切り裂かれた。逮捕されたのは同区在住の私立高2年の少年(16)で、「誰でもいいから皆殺しにしたかった」と供述していることから、同署で動機をさらに追及している。
同署や目撃者によると、少年は同駅前の踏切付近で、左右の手に包丁を1本ずつ持ち、「殺してやる」などと叫びながら、同駅に向かって歩いて来る買い物客に襲いかかった。
5人以外にも、切り付けられそうになった人が複数いたが、無事だった。
少年は、商店街が途切れる中原街道の交差点付近まで逃げたところで、通報で駆けつけた同署員7〜8人に取り押さえられた。その際、少年は抵抗しなかったという。
少年は上下とも黒ずくめの服装で、両手の包丁のほかに、左足のズボンの内側に、3本目の包丁を隠し持っているのも見つかった。
調べに対し、少年は、精神科の病院に通院中だったとも話しているため、同署で確認を急いでいる。