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2007年12月29日(土) 09時58分

融資詐欺 相談増える 神戸市センター読売新聞

ヤミ金融被害も

 「低金利で高額融資」「無審査でローンを一本化」——。年の瀬が近づくにつれ、甘言で誘う融資名目詐欺やヤミ金融の被害相談が神戸市内で増加している。市生活情報センターに寄せられる相談件数は毎月50件前後だが、11月は69件と今年最高で、12月はさらに上回る見通し。同センターは「好条件の広告は要注意。借金返済に行き詰まってもヤミ金融には手を出さないで」と呼びかけている。

 同センターによると、年末に向けて相談件数は増加し、12月は20日までで、すでに56件にのぼった。法改正などで大手消費者金融の融資基準が厳しくなり、資金繰りに行き詰まった債務者らを狙った違法業者が増加したためとみられる。

 神戸市内の自営業の男性(77)は10月、公的機関をかたる送り主からのファクスをきっかけに融資を申し込んだものの、返済額の一部として約26万円を先払いし、詐取された。また、多重債務者の会社員女性(43)は11月、大手消費者金融会社に似た名称の事業者からダイレクトメールが届き、保証金を出せば低金利でローンを一本化できる「おまとめローン」を契約したが、融資されずに保証金110万円をだまし取られたという。

 同センターは「違法な業者には連絡せず、しつこい勧誘はきっぱりと断ることが大事」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20071229-OYT8T00058.htm