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2007年12月28日(金) 13時37分

岡山市シルバー人材センター 事務局長らに解雇予告読売新聞

 岡山市出資の財団法人市シルバー人材センター(植松健理事長)が幹部職員ら3人に経営悪化の責任を問うている問題で、同センターは3人を28日付で懲戒解雇するとして、植松理事長名で改めて解雇予告通知を出したと27日、発表した。また、センターでは使途不明金約7300万円が発覚したが、新たに約300万円の使途不明もわかった。

 解雇通知されたのは、事務局長、経理担当の事務局次長、経理担当職員の3人。同センターは3人が粉飾決算などに関与し、「(財団法人の)名誉と信用を失墜させた」などとしている。

 3人の解雇予告は25日に理事長名で郵送。解雇理由について、センターは事務局長が定款に反し、財団法人の基本財産を取り崩したことを挙げ、次長は多額の簿外債務をつくるなど粉飾決算に主に関与したこと、センターのタクシー代5万円分の私的使用の責任を問うたとした。また、経理担当職員は「7600万円以上の使途不明金を生じさせた」としている。

 センターは11月末に、今月4日付の解雇予告を同じ3人に通知したが、経理担当職員から、違法な通知だと反論され一時、撤回。改めて3人からの弁明を14日まで待ったが、次長一人から「解雇処分は重すぎる」との弁明書が届いたという。

 使途不明金について、次長と経理担当職員が、市議会保健福祉委員会に参考人招致され、職員は「次長から指示を受け、次長に現金を手渡した」とし、次長は「指示したことはない」と述べるなど、証言が大きく食い違った。これについて小林清文事務局長代理は、読売新聞の取材に、「証言だけでは判断できないため、今回の処分では考慮していない」と述べた。今後、刑事告訴のほか、損害賠償を求める訴訟も視野に入れ対応するという。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20071227-OYT8T00426.htm