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2007年12月27日(木) 17時22分

闇サイト殺人 被告側情状酌量主張へ 名古屋地裁 公判前整理始まる産経新聞

 名古屋市の会社員、磯谷利恵さん(31)が今年8月、闇サイトで知り合った男3人に拉致、殺害された事件で、強盗殺人や逮捕監禁などの罪で起訴された元新聞セールススタッフ、神田司(36)▽無職、堀慶末(32)▽同、川岸健治(41)−の3被告の公判前整理手続き第1回協議が27日、名古屋地裁(近藤宏子裁判長)で開かれた。

 3人はいずれも起訴事実を大筋で認めているという。弁護側は次回来年3月11日の協議以降、事実関係は争わず、情状酌量を求める方針を明らかにするとみられる。検察側は3人の刑事責任を厳しく追及する構え。

 非公開の協議では、裁判官と検察官、弁護士の三者が約30分間、今後のスケジュールや証拠開示の状況を確認するなどした。被告3人とも協議に出席したという。一部の被告は反省の態度を示して磯谷さんや遺族への謝罪文などを書いており、弁護側は情状証拠として申請する方向で検討中。

 また弁護側は誰が犯行を主導したかについて「それぞれが同程度の裁量を持っていた」とする見込み。殺意を抱いた時期は神田、川岸両被告側が「計画段階から」とし、堀被告側は「拉致後の流れで」などと主張するとみられる。

 起訴状などによると、携帯電話の闇サイトで知り合った3人は8月24日深夜、名古屋市千種区の路上で、帰宅中の磯谷さんを車内に拉致。現金などを奪い翌日未明、首をロープで絞めるなどして殺害、遺体を岐阜県瑞浪市の山中に遺棄した。

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