産地偽装や賞味・消費期限の改ざん問題で営業自粛中の高級料亭「船場吉兆」（大阪市）が無免許で梅酒を製造、販売していたことがわかった。関係者によると、国税当局から「酒税法に抵触する疑いがある」と指摘を受け、同社側は「営業再開の際もメニューから外す」としている。
同社の関係者によると、船場吉兆は酒類の製造免許を持っていないが、本店と博多店（福岡市）で調理人が梅を漬け込んで自家製の梅酒を製造。本店ではコース料理の食前酒として、博多店ではグラス単位で販売していた。販売を始めたのは博多店が９９年ごろ、本店はそれ以前からで、心斎橋店と天神店でも販売していた。
酒税法上、無免許で梅の実や果実を焼酎などに漬け込む行為は、自分や同居家族が飲む場合に限って許され、他人に売ると違法となる。