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2007年12月25日(火) 02時32分

<霊感商法>他の警察官3人も傾倒 吉田警視勧誘で 神奈川毎日新聞

 神奈川県警の警備課長を解任された吉田澄雄警視(51)が関与したとされる霊感商法事件で、吉田警視以外にも、県警の警察官3人が同商法を展開していた疑惑のある有限会社「神世界(しんせかい)」の教えに傾倒していた疑いがあることが24日、関係者の話で分かった。購入者から詐欺被害の訴えが相次いでいる高額のお守り「ライセンス」を2人の警察官が購入、残り1人も購入を希望していた。

 県警は神世界とかかわりのある警察官が複数存在していたことを重視し、活動実態などについて捜査を続けている。

 関係者によると、ライセンスは墨で書かれた字や観音図が描かれた紙を折り畳んで入れたお守り。購入すると「御霊光」と呼ばれる手をかざしたヒーリング行為ができるようになる。ライセンスは段階があり▽「大神力(だいしんりき)」=100万円▽「神力」=52万5000円▽「上級」=同▽「中級」=21万円……と続く。

 神世界グループの「びびっととうきょう青山サロン」(東京都港区)に出入りした警察官は吉田警視以外に5人。いずれも吉田警視の勧誘を受けていた。うち吉田警視と1人は「神力」、別の1人は「中級」を同サロンから購入。残る1人は、吉田警視から「(部下が)懲戒免職になりそうだ」とサロンに相談があり、本人もサロンを訪れライセンスの購入を希望したが、取得はしていないという。

 ライセンスを購入すると、「講習」を受ければ料金をとって「御霊光」ができるようになる。「神力」を持つ警察官も受講を希望していたという。

 一方、青山サロンに通っていた横浜市の会社役員の男性(44)が金に困ってサロンに行けずにいた際、吉田警視とサロンの女性幹部に会社まで押しかけられ、「神様へのおわび代」として100万円を払わされていたことが被害関係者の話で分かった。女性幹部から「ふまじめだ。神様が困っている」などと言われたという。【鈴木一生、梅田麻衣子、杉埜水脈】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071225-00000006-mai-soci