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2007年12月21日(金) 00時54分

「癒し」掲げサロン全国展開 霊感商法疑惑「神世界」産経新聞

 神奈川県警に詐欺容疑で家宅捜査を受けた「神世界」は、占いによる運勢や姓名の鑑定、お守り販売などを目的に、平成12年2月に設立された有限会社。本社は山梨県甲斐市。「びびっととうきょう」などのヒーリングサロンを全国で100店以上展開している。
 関係者によると、「神世界」の前身は、山梨県警の元警察官が設立した団体。現在の本社では50人前後が宗教的な行事に参加しているが、宗教法人の登録はしていない。
 全国各地のサロンでは「癒し」を前面に出して客を勧誘。最初は1000円程度の手軽な料金で「体験ヒーリング」などに勧誘。その後、「霊視鑑定」や「除霊」などを持ち出し、50万円以上するお守りなど高額商品を販売するケースもあったという。
 県警などによると、神世界はヒーリングや祈願を名目に入会を勧誘し会員は3000人以上、年間売り上げが15億円以上とみられる。神世界をめぐっては、除霊名目の行為などで、1人当たり数百万〜数千万を支払わされる例が続発し、全国の消費生活センターや弁護士グループなどに相談が寄せられていた。
 霊感商法問題の被害対策にあたっている弁護士らによると、今回の事件で「警察官のえらい人がいる」と聞かされて安心したうえで高額の商品を買ってしまったという被害者も多数いるという。

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