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2007年12月20日(木) 03時06分

神奈川県警の警備課長、仏画「霊感商法」に関与読売新聞

 神奈川県警警備部の吉田澄雄警備課長(51)(警視)が、「霊感商法」の拠点とみられる東京都港区の事務所の名義人になっていることが19日、同県警の調べで分かった。

 吉田課長は、高価な仏画を販売するなどの「霊感商法」に関与していた疑いがあり、県警は20日に解任を決め、調べを進める。県警はほかにも関与した警察官がいないかを捜査しており、警察組織を利用した霊感商法事件に発展する可能性がある。

 事務所は高級マンション内にあり、山梨県に本社のある会社の出先の拠点となっている。県警は9月から内偵捜査。吉田課長が事務所の賃貸借契約の名義人になり、頻繁に出入りしていることや、吉田課長の口座に不自然な多額の入金のあることを確認した。

 調べによると、同社は「占いによる運勢・姓名の鑑定」などを主な事業とし、全国各地に数十か所の事務所を展開。「ヒーリング(癒やし)」や「祈願」などを名目に客を勧誘し、仏画や書、書籍などを数万〜数十万円で販売している。県警は法外な金額で売りつけていたとみている。県警警察官5、6人も物品を購入していたという。

 マンションの管理人が9月、「人の出入りが多い部屋があって不審だ」と住民らから苦情を受けて調査し、契約者が吉田課長と判明した。

 マンションの賃貸借契約書には、連帯保証人の欄に吉田課長以外の警視の名前が記載されている。県警は、吉田課長を中心とする霊感商法グループの実態解明を進める。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071220it01.htm