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2007年12月20日(木) 16時14分

<霊感商法>強制捜査に着手…神奈川県警、詐欺容疑で毎日新聞

 神奈川県警警備課長の吉田澄雄警視(51)がヒーリングサロンを装って法外な値段でお札やお守りを売りつける霊感商法に関与している疑いが強まり、県警は20日、吉田警視を警備部付に異動させるとともに、詐欺容疑で関係先の家宅捜索に着手した。東京都港区のヒーリングサロン「びびっととうきょう青山サロン」やサロンを運営する山梨県甲斐市の「神世界」本部、県警本部の警備課長室など十数カ所を調べる。

 捜索の容疑は、青山サロン社長の女(44)は04年4月15、19日、サロンの従業員数人と共謀し、横浜市内の男性会社役員(当時41歳)に「あなたの会社は戦国時代は首切り場だった。処刑された人の霊が成仏できずに地縛霊としてさまよっている。運気を下げ業務等に影響している」などとうそをつき、同年5月19日、除霊代として現金490万円をだまし取った疑い。

 県警によると、男性は水や「ライセンス」というお守りも勧められ、総額約2000万円をだまし取られた。サロンは駅前で女性に「ヒーリングはいかがですか」などと声をかけていたという。

 吉田警視は女社長の知人で、03年ごろ、サロン開設時の契約書の名義人や連帯保証人に名を連ねた。元同僚の県警横須賀署警備担当次長の稙田紀郎警視(47)も連帯保証人だった。吉田警視の口座には神世界側から多額の現金が定期的に入金されていたほか、数人の警察官からも現金が振り込まれていた。

 サロンには吉田警視が警察学校の教官だった時の教え子である警察官ら5人が出入りし、吉田警視が勧誘した可能性もある。県警は吉田警視ら計9人の現職警察官から詳しく事情を聴く。【堀智行、野口由紀、鈴木一生】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071220-00000067-mai-soci