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2007年12月20日(木) 15時01分

<霊感商法>警視ら強制捜査へ…神奈川県警、詐欺容疑で毎日新聞

 神奈川県警の男性警視(51)が霊感商法に関与していた疑いが持たれている問題で、県警は20日、この警視を警備課長から警備部付に異動させるとともに、警視が通っていたヒーリングサロンを運営する企業グループや県警本部の警備課長室など十数カ所を詐欺容疑で家宅捜索する方針を固めた。

 調べでは、警視が出入りしていた東京都港区内にあるサロン社長の女(44)は04年4月15、19日、従業員数人と共謀し、横浜市内の男性会社役員(当時41歳)に「あなたの会社は戦国時代は首切り場だった。霊が成仏できずに地縛霊としてさまよっている。運気を下げ業務等に影響している」などとうそをつき、同年5月19日、除霊代として現金490万円をだまし取った疑いが持たれている。

 県警によると、この男性はほかにも水や「ライセンス」というお守りを勧められ、総額約2000万円をだまし取られていたとみられる。

 サロンは駅前で女性を狙い「ヒーリングはいかがですか」などと声をかけ、客を集めていたという。警視はサロン社長の知人で、03年ごろ、サロンを開設した際の契約書の名義人や連帯保証人に名を連ねた。元同僚の県警横須賀署警備担当次長(47)も連帯保証人になっていた。

 警視の口座にはサロンを運営するグループから多額の現金が定期的に入金されていたほか、数人の警察官からも現金が振り込まれていた。サロンの部屋には警視が警察学校の教官だった時の教え子である警察官ら5人も出入りし、警視が勧誘した疑いがある。県警は警視ら計9人の現職警察官から詳しく事情を聴く。【堀智行、野口由紀、鈴木一生】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071220-00000066-mai-soci