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2007年12月19日(水) 15時01分

<NHK経営委>古森委員長の運営批判 一部委員が会見毎日新聞

 NHKの橋本元一会長の後任選びを進めている経営委員会(委員長=古森重隆・富士フイルムホールディングス社長)の菅原明子、保ゆかり両委員が19日午後、古森委員長らによる議事運営に異議を申し立てる記者会見を開いた。内部対立が表面化したかたちで、最終局面を迎えた後任会長選びは混迷の度を深めそうだ。

 来年1月に任期満了を迎える橋本会長の後任選びは、11月13日の経営委員会で本格化。古森委員長は今月13日の会合で、橋本会長ら現NHK執行部は候補の対象から外す方針を決めた。財界人や学識経験者など外部から選ぶ考えを示し、25日に決定する意欲を示していた。

 関係者によると、13日の経営委で古森委員長は、次期会長候補をNHK内部から選ぶべきか、外部から登用すべきか、全委員から意見を求めた。一部委員は態度を保留したが、会議終了後に記者団の取材に応じた古森委員長は、橋本会長と現執行部メンバーを候補対象から外すと公表したうえ、「全会一致で決めた」と明言した。

 さらに、NHK執行部が作成した5カ年経営計画を承認しなかった9月の審議でも「部分的な反対を、計画案すべてを否決したかのようにねじ曲げられた」と不満を漏らす委員がいるという。

 こうした対応と、後任候補の人選が古森委員長の財界人脈を中心に行われていることに反発し、周囲に辞意を漏らした委員もいるという。

 NHK会長の任命は、放送法により経営委員9人以上の議決を経なければならない。全委員(12人)中4人以上が「反古森」でまとまれば、古森委員長主導の人事が白紙に戻る可能性がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071219-00000063-mai-soci