宮田 一つは、口コミが本当に早くなっていること。だれか1人が「顔ちぇき!」をしてブログに書くと、それを10人が読み、その10人がまた「顔ちぇき!」をやってブログに書けば100人が読む、という具合です。サービスを始めたころは、ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に、「顔ちぇき知ってる?」というタイトルの日記がたくさんありました。
もう一つは、「検索」という行為が、「リアルタイム」で、しかも「モバイル」で行われていることです。テレビで取り上げられると、検索エンジン経由のアクセスがぐっと増える。テレビで見たものをケータイで検索するという、意図していないメディア連携が起こっているのです。
宮田 はい、会社設立の目的は、画像認識技術を使って新しい検索の世界の実現することです。レストランの看板を写真に撮ってメールで送ると、そのレストランの口コミ情報を拾える、などというサービスを提供しようと考えました。
画像認識は、もともと望ましくない人物が入ってくるのを防ぐといった、セキュリティーの分野で追求されてきた技術です。それをエンターテインメントに応用しました。
宮田 携帯電話はだれでも持てるし、パケット定額制で安価に使えるようになりました。この携帯電話を画像認識技術と組み合わせれば、便利なサービスがいろいろ考えられます。 文字による検索で急成長した巨大企業がアメリカにありますが、そういったビジネス的な成功を、モバイルの世界で実現できるのではないかと思っています。
宮田 具体的な企業名は言ってませんよ(笑)。(メディア戦略局 新井庸夫)
(敬称略)