2007年12月15日(土) 00時30分

「ダンダン」撃ちながら侵入＝迷彩服、ヘルメットの男−発砲のスポーツクラブ（時事通信）

　「ダンダン、ダン…」ロビーから事務室、プールへ、銃を撃ちながら移動する迷彩服姿のヘルメット男。男性が撃たれて倒れ、足に穴を開けた女の子は黙って震えていた−。のどかな町のスポーツクラブを襲った発砲事件は、子どもから高齢者まで、汗を流していた大勢の客を恐怖に突き落とした。
　「ルネサンス佐世保」を運営するルネサンスによると、男はクラブ専用の外階段を上った正面玄関から侵入してきた。大柄で、迷彩柄の上下にフルフェースのヘルメット。銃を撃ちながら入り口をくぐると、近くにいた男性が倒れ、夜に死亡した。
　男はスタッフら約10人がいたロビーを通り抜け、事務室へ。中にいたマネジャーの久津間和仁さん（48）が足を撃たれた。さらに、スタッフ5人、生徒20人がいたプールと、7人の父兄がいた見学席でも発砲した。
　男が襲撃中に言葉を発したかは不明。正面玄関から逃走したとみられる。
　「バンバンバン」。クラブの女性スタッフ（45）は、プールのロッカールームでその音を何度も聞いた。間もなく小学校高学年ぐらいの女の子が別の客に連れられ、逃げてきた。足には穴のようなものが何カ所か開いており、黙って震えていた。
　動転した様子で目撃した惨劇を話した女性は、亡くなった倉本舞衣さん（26）について「仲が良かった」とだけ話し、声を詰まらせた。
　「ダン、ダン」。金子健夫さん（64）は3階のジムで筋力トレーニング中、「物が倒れるような音」を聞いた。最初に2回。しばらくして3、4回響いた。2階のプールでは当時、たくさんの子供がおり、インストラクターが二手に寄せて子供を守っている姿が見えた。ジムにいた約40人は非常階段から逃げ、金子さんはランニングシャツのまま近くの菓子店に避難した。　

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