記事登録
2007年12月15日(土) 23時06分

<佐世保乱射>散弾銃発見は容疑者の車発見から4時間後毎日新聞

 15日午後、長崎県警本部で会見した畦林(うねばやし)一喜(かずき)・刑事部長は「事件発生からこれまでの捜査の進め方は適正だったか」との記者の質問に、2次被害発生の防止に力を注いだことを強調し「安全に身柄を確保したいと最大限努力をしたが、最終的にこういう結末になった」と述べた。

 事件発生から6時間近くたった15日午前1時ごろ。捜査員が佐世保市船越町の教会前の路上で逃走に使われたとみられる白いワゴン車を発見した。ただ、実際に車内から散弾銃や迷彩服などを見つけたのは車の発見からさらに4時間も経過した午前5時ごろだったという。

 畦林刑事部長は「散弾銃を持った容疑者が逃走しており、市民への更なる発砲に最大限注意した。車の発見場所も住宅地であり、民家での立てこもりなどにも警戒した」と述べた。

 一方、現場付近には、捜査1課長はじめ、機捜隊や機動隊など「県警の精鋭部隊」(畦林部長)がいたというが、会見では、この間の具体的な捜査内容について説明は一切なく、「真っ暗だったので、細心の注意を払いつつ、市民に被害が及ばないよう捜査した」(同)と説明するにとどまった。

 教会から発砲音が響いたのは、捜査員が動き出してまもなくの午前5時44分。遺体となった容疑者が発見されたのはさらに2時間近く過ぎてからだった。

 会見に同席した立山秀夫・佐世保署長は「一般論で言えば、心の中の問題、動機解明が難しくなった。真実を知るには容疑者の口から聞くことが一番」と肩を落とした。【阿部弘賢】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071215-00000106-mai-soci