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2007年12月14日(金) 17時14分

頭の良い?デジタル人間こそ詐欺にはコロリツカサネット新聞

今年も「振り込め詐欺」事件が続発した。
いや、年末にかけ、更なる犠牲者が後を絶たっていない。また、やっと摘発された「L&G」詐欺事件(「電子マネー・円天」とは何とも憎いアイディア)や「フィリピン・エビ養殖投資」詐欺事件が人々の記憶に新しい。

「騙す方が悪いのか」、「騙される方が悪いのか」と言う井戸端会議での水掛け論は一先ず脇に置くとして、まだ一度も「正統派」詐欺に引っかかったことの無い者としては、どうしてこうも易々と「命より」大切な大金を他人に渡してしまうのか、不思議でならない。
かく言う私も、「国民のために有効に使います」と言われて支払う「税金」と言う名の大規模「亜流」詐欺とは長いこと縁を切れずにいるのだが。

さて、コンピュータにも数学にも強くないのに、デジタルとかアナログなどと言う専門用語を駆使するのは似合わないのだが、当たらずともそう遠くはない範囲で、「詐欺」被害の原因を分析してみたい。


【素人的推測】
何故デジタル人間の方が詐欺に引っかかり易いかと言うと、デジタル人間の意思決定の処理過程では、与えられた情報の判断が

「0」(No)
「1」(Yes)

に単純振り分けされ、その後も細分化された枝分かれごとに、この「0」(No)、「1」(Yes)処理が猛スピードで実行されるからではないのだろうか。

(例)
『「円天」詐欺事件、「フィリピン・エビ養殖投資」詐欺事件』

○デジタル人間の場合、
「100万預ければ年利30%」⇒「儲かる」or「危ない」
:判断「儲かる」⇒「預ける」or「預けない」
:判断「預ける」

○アナログ人間の場合、
「100万円預ければ年利30%」⇒「凄く高い利回り、考えても良い。でも、何で日本中の人が預けないのだろう。自分だけへの特典?有り難いけど、誰かに相談してみよう」
:判断「見送り」

ちょっとデジタル、アナログなどと言う難解な用語で説明するのは私のような門外漢には無理があるようである。


【そこで結論】
要するに、「善意」の人、つまり「人を疑う」ことのない人が詐欺に引っかかると言うことになる。

「俺オレ」詐欺の場合には「愛情」と言う「触媒」が騙され易さを促進し、
「ハイリターン投資」詐欺の場合には、「欲ボケ」と言う「触媒」が「理性」を麻痺させる。

さて、ここまでお付き合い頂いて何のメリットもないと言うのも「立派な」詐欺になるので、報道で知った吉報を最後に。

「フィリピン・エビ詐欺事件」の被害対策弁護団によれば、この犯罪投資会社「ワールドオーシャンファーム」(東京都台東区)が米国に送金した4000万ドル(約48億円)は米連邦捜査局(FBI)によって凍結されているとのこと。
これほどの金額が残っている詐欺事件は稀有とのこと、被害者の方は急ぎ、弁護団に申し出て欲しいとのことである。

くれぐれも回収された資金で損を取り戻そうなどと焦り、別の詐欺師の「返り討ち」に遭われんことを祈念する次第である。
「騙す方が悪いのか」のか、「騙される方が悪いのか」と言う最初の問題について言い忘れないうちに。


勿論「騙す方が悪い」に決まっている。「厳罰を!」






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(記者:すばる)

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