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2007年12月12日(水) 03時01分

コンタクト診療報酬引き下げへ、不正請求横行で読売新聞

 コンタクトレンズの検査を主に行う眼科診療所(コンタクト診療所)で診療報酬の不正請求が横行しているため、厚生労働省は、コンタクトレンズ関連の診療報酬を引き下げる改定案をまとめた。

 12日の中央社会保険医療協議会(中医協)に提案する。

 改定案ではまず、コンタクトレンズの検査料が一般眼科の半額となる診療所の範囲を広げる。現在は、外来患者のうちコンタクトレンズを処方される患者が70%以上を占める診療所で、検査料の診療報酬が一般眼科の半額になるが、今後は、コンタクトレンズの患者が30%以上いれば、診療報酬が半額とされる。

 診療所の中には、患者に虚偽の病名をつけ、コンタクト関連患者が70%未満であるかのように装って高額な検査料の診療報酬を請求するケースがあったためだ。

 また、高額に設定されていた初回の検査料の診療報酬を何度も請求するような不正を防ぐため、これまで2回目以降の3倍以上だった初回の検査料を、2回目以降と同額に減額する。

 このほか、同省は検査料請求の仕組みを説明する文書を院内に掲示することを義務付け、患者への情報開示を徹底させる方針だ。

 同省は昨年4月の診療報酬改定で、コンタクト関連患者が70%以上なら検査料を一般眼科の半額にする基準を作った。しかし、不正が絶えないため、今月から特に問題がある百数十か所の医療機関の一斉監査を実施している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071212it01.htm