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2007年12月10日(月) 12時01分

5人殺害の組会長死刑=責任実行犯より重い−スナック乱射、日医大事件・東京地裁時事通信

 前橋市のスナックで拳銃が乱射された事件と日本医科大付属病院での組長射殺事件の首謀者とされ、計5人を殺害したとして殺人などの罪に問われた指定暴力団住吉会系組会長矢野治被告(58)の判決公判が10日、東京地裁であり、朝山芳史裁判長は「被告の責任は実行犯を上回る」と述べ、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は控訴する方針。
 朝山裁判長は矢野被告の関与を認めた実行役らの供述について「具体的で信用できる」と判断。いずれの事件も被告の指示で行われたと認定し、弁護側の無罪主張を退けた。
 その上で、前橋事件について「残虐きわまりない一種の無差別テロ。人生の充実期にあった、暴力団と無関係の3人の無念の情は、察するに余りある」と指摘。「暴力団抗争に多数の一般市民を巻き込んだ社会的影響は極めて大きい」と述べた。
 日医大事件についても、「制裁と口封じ目的で、酌量の余地はない。ほかの患者らに危害が及ぶ可能性もあった」とした。 

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