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2007年12月10日(月) 17時09分

武雄患者射殺 「人違い」と断定 佐賀県警 組幹部再逮捕へ 容疑者、関与ほのめかす西日本新聞

 佐賀県武雄市の入院患者射殺事件で、同県警は10日までに、殺人容疑で逮捕状を取った指定暴力団道仁会系組幹部今田文雄容疑者(61)=福岡県警が銃刀法違反(所持)で現行犯逮捕=が板金業宮元洋さん(34)を殺害したのは「人違い」と断定した。今田容疑者が捜査当局の調べに、事件への関与をほのめかす供述を始めたことも判明。佐賀県警は、福岡県警の銃刀法違反容疑の捜査が終わるのを待って再逮捕する。


 今田容疑者が福岡県大野城市で逮捕された際に持っていた38口径の拳銃は、弾丸の線条痕がほぼ一致したことから、武雄市の事件で使われたものと同1の可能性が高いことが分かっている。

 拳銃については、これまで「武雄市の事件の後に譲り受けた」と供述し、関与を否定していた。しかし、その後、供述を翻し、事件にかかわったことをほのめかしているという。

 一方、佐賀県警の捜査で、宮元さんには金銭問題などのトラブルが見当たらず、医院側も暴力団に狙われるような問題を抱えていないことが裏付けられたという。

 宮元さんが撃たれた病室には直前まで道仁会と対立する暴力団九州誠道会の関係者が入院しており、同県警は両組織の抗争が銃撃の背景にあるとの見方を強めている。

=2007/12/10付 西日本新聞夕刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071210-00000007-nnp-l41