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2007年12月08日(土) 18時14分

「話せないもどかしさも」 “補欠”2人加え模擬裁判東京新聞

 東京地裁は5−7日、裁判員裁判の審理中、病気などで裁判員に欠員が出た場合の“補欠”として選任される補充裁判員を入れた模擬裁判を実施し、審理へのかかわり方などを試行した。進んで意見を言えず、ほとんど聞いているだけのため、補充裁判員役を務めた50代の主婦は「話したい衝動にかられ、もどかしさを感じた場面もあった」と感想を語った。

 模擬裁判の題材は、女性被告が交際相手の男性から暴行を受け、男性を包丁で刺して死亡させた事件で、正当防衛の成否が争点。会社員ら男女3人ずつの裁判員役に加えて、主婦ら2人の補充裁判員役が参加した。

 補充裁判員役は、裁判官3人と並ぶ裁判員役と異なり、裁判長の後ろに着席。裁判員は証人に尋問したり被告人に質問したりできるが、補充裁判員には認められない。ただ補充裁判員役は裁判長を通じて、被告人役に被害者の暴力傾向について質問した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120801000435.html