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2007年12月08日(土) 16時36分

日本製鋼材が国後島に 「不法占拠助長」と外務省東京新聞

 伊藤忠商事の100%子会社の貿易商社「三興プログレス」(東京都新宿区)が今年9月、ロシア向けに輸出した日本製鋼材が北方4島の国後島に運搬されていたことが8日、分かった。北方4島での日本企業の活動を規制する法律はないが、外務省は「ロシアの不法占拠を助長する」として同社を指導した。

 同社によると、6月ごろにロシアの建設会社「トルード・サハリン」と契約、9月に護岸用の鋼材約1300トンをサハリンのコルサコフ港に輸出した。その後の仕向け先は北方4島ではなかったが、建設会社が国後島に運搬。三興プログレスが受けた説明では、古釜布港での港湾改修工事に使用されているという。

 同社の玉村亨社長は取材に対し「契約には北方4島には持ち込まないという文言を入れてある。明らかな契約違反だ」としており、ロシア側に抗議中という。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120801000315.html