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2007年12月08日(土) 14時30分

船場吉兆、アナゴも産地偽装 めんたいこは賞味期限改ざん東京新聞

 高級料亭船場吉兆(大阪市)の牛肉産地偽装事件で、本店で販売していた贈答用の瓶詰め商品「穴子山椒(さんしょう)煮」でも、高級品の産地として知られる兵庫県高砂市産のアナゴを使っていないのにラベルに「高砂」と記載していることが分かった。

 また、同様の瓶詰め商品「丹波くろまめ」も丹波地域以外の産地のものを使用していたほか、福岡市の店舗で販売していためんたいこの賞味期限を改ざんしていたことも判明した。

 同社は農林水産省に10日提出する改善報告書に、こうした問題も盛り込む。アナゴについては湯木正徳社長の長男で本店の仕入れ担当の喜久郎取締役も高砂産でないことを認めているという。

 同社関係者によると、「穴子山椒煮」は10年以上前から販売し、当初からほかの産地のアナゴを使用していたとみられる。「丹波くろまめ」は、原材料の品種は丹波黒豆だが、他産地のものだった。商品名から「丹波」を外すという。

 「穴子山椒煮」は瓶詰め210グラムで3360円、「丹波くろまめ」は250グラム、2205円で、いずれも本店の販売用カタログに写真付きで掲載している。「穴子山椒煮」について喜久郎取締役は、弁護士らによる社内調査に対し「高砂という表記はおめでたいという意味で、産地とは意識しないで使っていた」と釈明しているという。

 めんたいこは、福岡市の「船場吉兆天神フードパーク」で販売。商品の発送時に、到着日から13日間になるようラベルを張り替えていた。湯木社長の二男で九州担当の尚治取締役は「全く知らなかった」としている。

 社内調査では、十数商品で重量順に記載しなければならない原材料の表示に誤りがあるなどの問題も新たに見つかった。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120890143031.html