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2007年12月08日(土) 14時17分

介護の人件費引き上げを 人手不足で厚労チーム東京新聞

 介護職の人手不足や事業者の経営悪化を受け、介護保険制度の見直しを検討していた厚生労働省の有識者作業チームがまとめた報告書が8日、明らかになった。人手不足を招いている低賃金対策として、事業者の収入のうち人件費に配分する割合を引き上げるよう促す仕組みの検討を求めている。

 一方、事業者に支払われる介護報酬については、業界団体から引き上げ要望が強かったが、それだけでは根本的な解決にはならないとして「介護労働者の適正な処遇を可能とする報酬水準について分析が必要」との表現にとどめた。

 10日に開かれる社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の分科会に提出される。

 ヘルパーなどの人手不足は他産業の賃金が高い首都圏など大都市で深刻なことから、給与水準に地域差を反映させることも提案。高めに設定されている都市部の介護報酬をさらに手厚くすることなどが挙げられそうだ。事業者に労働条件などの情報を開示させることも検討すべきだとしている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120801000264.html