大手予備校・河合塾の福岡校（福岡市中央区）の校内などで大麻を売買していたとして、福岡県警は７日、当時１８〜１９歳の予備校生や専門学校生ら５人を大麻取締法違反の疑いで逮捕、九州大（同市東区）の学生ら２人を書類送検したと発表した。大麻を吸引した予備校生の１人が体調不良になり、病院に運ばれたことから事件が発覚したという。
事件にかかわったとされるのはいずれも男。逮捕されたのは河合塾福岡校の学生２人、大村美容専門学校（同市中央区）の学生２人、当時は別の専門学校に通っていて現在無職の１人で、それぞれ送検された。書類送検されたのは九州大生と河合塾福岡校生の各１人。
調べでは、７人は５月から９月にかけて、河合塾福岡校内などで、紙巻きたばこ状の大麻１０本を１本１０００〜２５００円で互いに売買した疑い。現在無職の１人から九州大生や予備校生らに次々と譲り渡されていた。いずれも容疑を認め、「受験勉強の気分転換や好奇心から大麻を吸った」などと供述しているという。
９月１６日、予備校生の１人が「自宅で大麻を吸って気分が悪い」と家族に訴えて病院に運ばれた。家族が１１０番通報し、事件が明るみに出たという。
河合塾福岡校の馬場晴雄校舎長は「初耳で驚いている。校舎内で大麻が売買されていたとすれば、あってはならないことで、事実確認を急ぎたい」と話した。
九州大広報室は「マスコミからの情報で知った。県警に確認中で、詳しいことはわからない」と説明した。
大村美容専門学校の緒方邦博・常務理事は「事実がはっきりした段階で学生を処分し、再発防止策をとりたい」と話した。
学生らによる大麻事件が相次いでいる。１１月、関東学院大（横浜市金沢区）のラグビー部員２人が大麻草を栽培した容疑で逮捕された。０１〜０３年には九州産業大（福岡市東区）の学生ら１４人が大麻の栽培や売買をしたとして逮捕され、０３年には九州大の元大学院生が自宅で大麻草５株を栽培したなどとして起訴されている。
http://www.asahi.com/national/update/1207/SEB200712070003.html