記事登録
2007年12月07日(金) 06時42分

太陽風のふき出し口を特定 観測衛星「ひので」東京新聞

 地球の磁場に影響を与え、オーロラ発生の原因にもなっている太陽からのプラズマ粒子の流れ「太陽風」が大量にふき出している場所を、宇宙航空研究開発機構の坂尾太郎准教授(太陽物理学)らのグループが、太陽観測衛星「ひので」による観測で初めて特定し、7日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 坂尾准教授らは今年2月下旬、ひのでの「エックス線望遠鏡」を使って太陽の大気のうち最も外側のコロナを観測し、映像を解析した。

 すると、黒点など磁場の強い場所の上空に当たる活動領域と、コロナホールと呼ばれる密度の低い領域の境目部分から、プラズマが秒速約140キロで流れ出していることが判明。流出領域は地球の断面積のほぼ3倍で、ここから太陽風により放出されるプラズマ全体の約4分の1が出ていることが分かった。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120701000010.html