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2007年12月07日(金) 20時57分

ガリレオ温度計の液で化学やけど、生活センターが注意喚起読売新聞

 円柱状のガラス製容器に透明の液体が入ったガリレオ温度計を誤って割り、中の液体が肌に付着して幼児がやけどを負う事故が2件起きていたと7日、国民生活センターが発表した。

 液体には化学やけどを引き起こす物質が含まれている可能性が高く、同センターでは「もし液体が付着した場合は、手や衣類をすぐに洗って」と呼びかけている。

 ガリレオ温度計は、気温の変化に伴い、温度計内部の液体の比重が変化することを利用した温度計。液体の中には、密度の異なる色とりどりの球体が浮いており、これらが上下に動くことで温度が分かるようになっている。見た目がおしゃれなことから、結婚式の引き出物や贈答品としての需要が高い。

 同センターによると、今年1月、鹿児島県の1歳女児がガリレオ温度計を持ったまま転倒、中の液体を浴びてやけどを負い、5日間入院した。今年9月には千葉県の5歳男児が足にやけどを負っている。

 同センターが8社8銘柄の液体を調べたところ、1銘柄は水が主成分とみられたが、残り7銘柄からは石油系ドライクリーニング溶剤や灯油に含まれる炭化水素などの化学物質が検出された。肌に付着した場合、やけどの症状が出る恐れがあるという。

 同センターは「購入の際は液体の成分が表示された製品を選び、倒れないよう工夫を。肌に付いた場合は、必要に応じて医療機関を受診して」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071207i214.htm