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2007年12月06日(木) 02時13分

和牛商法、配当困難に 預託金、3千人で百億超東京新聞

 和牛のオーナーになれば売却益で高配当が得られると誘い、出資を募る和牛預託商法の「ふるさと牧場」(東京都港区)が配当を滞らせ、解約時の返金にもほとんど応じられなくなっていることが5日、分かった。

 同社は「3000人以上から100億円を超える預託金を集めた」と説明。一方で、最近数年間は牛を確保できていないのに金を集め、一部を別の会員への配当や返金に充てる“自転車操業”状態と認めており、出資法(預かり金の禁止)などに違反する可能性もある。

 相田勇次社長は共同通信の取材に「違法と分かっているが、だますつもりはなかった。飼育を任せた畜産業者が牛は自分のものだと言い出し、売却金が入らなくなった。少しずつでも返済したい」と話している。

 会員からは「詐欺的商法」として賠償などを求める訴訟が相次ぎ、ここ1年でも100人以上が東京地裁に提訴。多くは同社が分割返済を提案、和解や取り下げになったが、返済は昨年末ごろから滞っているという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007120501000902.html