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2007年12月04日(火) 00時58分

手話で現金詐取 母子に実刑判決 東京地裁朝日新聞

 手話を使って聴覚障害者らが多額の金をだまし取られた事件で、東京地裁は3日、詐欺罪に問われた元福祉機器販売会社員の町田栄子被告(57)に懲役6年(求刑懲役8年)、共犯とされる長男の訓清被告(29)には懲役5年(求刑同6年)の判決を言い渡した。井口修裁判長は13人から約1億2000万円をだまし取ったと認定し、「聴覚障害者の弱みにつけ込む卑劣な犯行だ」と批判した。

 判決によると栄子被告は、同社社長だった小林洋子被告(56)=同罪で公判中=に事業の資金繰りが行き詰まっていることを報告。小林被告と共謀し、訓清被告から被害者に「金を預ければ銀行よりも高い利息が支払われる」などと手話で伝えさせた。井口裁判長は栄子被告の刑事責任について「実質的には犯行を促しており、実行犯と比べても軽くない」と認めた。

http://www.asahi.com/national/update/1204/TKY200712030375.html