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2007年12月03日(月) 02時30分

<大阪府知事選>太田知事が出馬断念毎日新聞

 来年1月10日告示、27日投開票の大阪府知事選で、3選を目指していた太田房江知事(56)が2日、立候補を断念する意向を固めたことが分かった。3日に正式に表明する。太田氏の「政治とカネ」問題をきっかけに、過去2回推薦した自民、民主、公明3党や連合大阪、創価学会が不支持を決め、意に反して断念に追い込まれた。3党は相乗りも視野に候補者選定を急いでいる。

 太田氏は先月30日、高額謝礼を受けた中小企業経営者らの飲食会に今後出席しないなど、政治とカネ問題への対応策を示し、「3党の理解を得られるよう努力する。断念はありません」と断言した。

 しかし、自民、民主両府連と公明府本部は今月1日、太田氏を推薦しないことを決定。前々回、自民が党本部と府連で分裂選挙をした経緯もあり、太田氏を一貫して支援してきた党本部も不支持に転じた。

 太田氏は、自民党幹部らに支援要請を続けてきたが、「1人で戦う気持ちはあっても、勧められない」と、断念を求められたとみられる。別の幹部は「こういう事態になった以上、すぱっと辞めるべきだ」と述べた。

 太田氏は通産官僚出身。故横山ノック前知事が強制わいせつ事件で辞任したのを受け、00年2月の知事選で初当選。全国初の女性知事として注目を集めた。しかし今年11月に、中小企業経営者らの団体から計981万円の講師謝礼を受け取っていたことや、後援会の事務所費問題が発覚。大阪市長選(11月18日)で、初当選した民主推薦の新人とバンザイし、自民、公明の反発を招いた。

 知事選には、弁護士の梅田章二氏(57)が共産推薦で出馬表明している。

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