東京や横浜などの主なタクシー初乗り運賃が３日、値上げされた。運転手の賃金改善が目的とされ、初乗り（２キロ）が６６０円から７１０円に。距離で加算される分を含む値上げ率は７．２〜７．９％。東京での値上げは、消費税が５％に上がった９７年４月以来１０年ぶりだ。
初乗り７１０円の新料金を表示し、客待ちをするタクシー＝３日、東京・霞が関で
対象は東京２３区と武蔵野、三鷹両市の「東京地区」、八王子、立川両市などの「多摩地区」、横浜、川崎両市などの「京浜地区」。深夜料金は、これまで午後１１時〜午前５時が３割増しだったが、今後は午後１０時〜午前５時で２割増しとなる。
３日朝、関西方面への出張のため東京駅まで利用した４０代の会社員の男性は「乗ってから値上げに気づいた。原油高で何かと値上げになりそうで、いやな感じですね」と話した。一方、霞が関で客を降ろした運転手は「これから忘年会シーズン。値上げで客離れにならなければいいが……。歩合制は変わっていないし、（賃金アップは）あまり期待していません」。