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2007年12月01日(土) 10時20分

斎賀氏が国際刑事裁判所の裁判官にトップ当選朝日新聞

 戦争犯罪などを裁く国際刑事裁判所(ICC、本部=オランダ・ハーグ)の裁判官補欠選挙が30日、国連本部で行われ、日本の斎賀富美子・人権担当大使が立候補した5人中、最多数の票を獲得して選出された。今年10月に105番目の加盟国になったばかりの日本にとって、ICCへの初の本格的な人的貢献となる。

 ICCは国際法に基づいて戦争犯罪や集団殺害、人道に対する罪を裁くため、02年に設置された初の常設国際法廷。補選は18人の裁判官のうち、3人の辞職に伴うもの。日本は年約30億円を負担する最大拠出国だが、事務職員4人を出しているだけで、人的貢献の拡大に意欲を示していた。

 日本、フランス、ウガンダ、トリニダード・トバゴ、パナマから5人が立候補。斎賀大使は1回目の投票で当選に必要な有効票の3分の2を大きく上回る82票を集め、トップ当選した。フランスの裁判官も選ばれたが3人目は決まらず、3日に再投票する。任期は全員確定後に決まる。

 当選後、記者会見した斎賀大使は「日本の裁判官がいることによって、日本国内でもICCへの関心が高まることを期待している」と語った。

http://www.asahi.com/international/update/1201/TKY200712010046.html