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2007年12月01日(土) 20時16分

パロマ前社長ら在宅起訴へ 湯沸かし器事故で東京地検朝日新聞

 パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器を使っていた大学生ら2人が一酸化炭素中毒で死傷した事故で、東京地検は近く、同社の小林敏宏・前社長(70)と鎌塚渉・前品質管理部長(57)を業務上過失致死傷罪で在宅起訴する方針を固めた。湯沸かし器の安全装置に改造が横行し、事故が多発していたにもかかわらず、長期間にわたり製品回収などの対策を怠り、事故を招いたと判断したとみられる。製品事故への対策を怠った「不作為」について企業トップが刑事責任を問われるのは異例。

 調べでは、小林前社長らは、改造された湯沸かし器の危険を知りながら回収などをしなかった結果、05年11月27日ごろ、東京都港区のアパートで、湯沸かし器を使った大学生の上嶋浩幸さん(当時18)を死亡させ、兄(27)を重症の中毒にさせたとされる。

 改造は95年12月に行われ、代理店作業員の男性=8月に死亡=は、改造が死亡につながる可能性を認識していたという。東京地検は、業務上過失致死傷容疑で書類送検されていたこの男性については、被疑者死亡のため不起訴とする方針。

 パロマ製の湯沸かし器をめぐっては、85〜05年に28件の事故で21人が死亡した。警視庁捜査1課などの調べによると、小林前社長は少なくとも87年の段階で、湯沸かし器が改造されていたことを把握。事故の情報の大半は、当時の鎌塚品質管理部長から小林前社長に伝えられていたという。

 警視庁は10月12日、小林前社長らを同容疑で東京地検に書類送検していた。一方、兄弟の両親らは11月26日、同社や湯沸かし器を修理した業者、東京ガス(東京都港区)を相手に、約2億円の損害賠償を求める訴えを起こしている。

http://www.asahi.com/national/update/1201/TKY200712010224.html