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2007年10月26日(金) 16時46分

光市母子殺害 遺族の本村さん 犯罪被害者白書に手記 産経新聞

 内閣府は26日、政府の犯罪被害者支援の実施状況をまとめた平成19年版「犯罪被害者白書」を発表した。白書には、11年に山口県光市で当時18歳の少年に妻子を殺害された本村洋さんが「遺族の思い」と題して手記を寄せ、犯罪被害者への支援策の充実を求めた。

 本村さんは、手記の中で結婚や長女が誕生したころの幸せな日々や、妻の遺体を発見したときの生々しい様子をつづっている。裁判の経過にも詳しく触れ、義母に強姦の事実を告げたときに「娘は二度殺されました」と言われたことや、死刑判決が出なければ「命を持って、抗議しよう」と遺書も書いていたことなども明かした。

 また、「被害者がその心の傷を吐露できる場と、その気持ちを受け止めてあげる人が必要」と、福祉や医療、法律など専門的な知識を持つ専門家や犯罪被害者支援団体、地方自治体などが連携していく体制の整備を訴えている。

 一方、内閣府は「犯罪被害者等給付金」の最高額(障害給付金約1800万円)を自賠責(重度後遺障害4000万円)に近づける方向で検討。都道府県や政令指定都市には、犯罪被害者の相談窓口を設けるように要請、今月1日現在、27道府県と浜松市に設置された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071026-00000108-san-soci