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2007年10月26日(金) 15時31分

オウム端本被告の死刑確定へ=「組織のため人命軽視」と上告棄却−最高裁時事通信

 坂本堤弁護士一家殺害や松本サリンなど3事件に関与したとして殺人罪などに問われ、1、2審で死刑とされたオウム真理教元信者端本悟被告(40)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(津野修裁判長)は26日、「犯行動機は教団の組織防衛で人命軽視は甚だしい。刑事責任は極めて重大」とし、被告の上告を棄却した。死刑が確定する。
 松本サリン事件の実行役の死刑が確定するのは初めて。一連のオウム事件では、元代表松本智津夫(麻原彰晃)(52)、元幹部の岡崎一明(47)、横山真人(44)各死刑囚に続き4人目。
 津野裁判長は「教団に敵対するというだけで弁護士を家族もろとも皆殺しにし、生成したサリンの殺傷能力を知るため、人口密集地で噴霧した。組織的で冷酷、残忍な犯行だ」と指弾した。端本被告について「幹部の指示で加担し、サリン噴霧車の運転など重要な役割を果たした。従属的、追随的だった点を考慮しても死刑を是認せざるを得ない」と述べた。弁護側は、松本死刑囚のマインドコントロール下にあり犯行を避けられなかったと主張したが、判決は触れなかった。 

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