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2007年10月25日(木) 21時48分

刑務所情報またネット流出、刑務官の個人PCから読売新聞

 法務省は25日、茨城県ひたちなか市の水戸少年刑務所の受刑者ら約120人と職員約900人の氏名などの個人情報がインターネットを通じて流出したことを明らかにした。

 昨年2月にも京都刑務所の職員によって受刑者ら3380人の個人情報が流出したことが判明しており、法務省は情報管理の徹底を図るよう職員に通知した。

 流出が確認されたのは1999年から今年4月までに水戸少年刑務所に収容されていた受刑者らの氏名で、一部の受刑者の生年月日や部屋番号なども含まれていた。定員564人の同刑務所は現在、未成年者を収容しておらず、法務省の調査では、流出した情報に未成年者の情報は含まれていないという。

 同省によると、40歳代の男性刑務官が今年4月下旬ごろ、故障した公用パソコンの会議議事録などの電子データを修復するため、自宅に持ち帰って私物のパソコンに保存した。しかし、このパソコンがコンピューターウイルスに感染していたためにデータが流出したという。

 内閣官房情報セキュリティセンターが16日にネット上で情報の流出を確認し、法務省に連絡した。男性はデータの職場外持ち出しが法務省の内規に違反すると知りながら、自宅に持ち帰ったという。同省は関係者の処分を行う方針だ。

 梶木寿法務省矯正局長は「流出原因、背景に関する迅速な調査を実施し、再発防止の徹底を図る」との談話を出した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071025i313.htm?from=navr