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2007年10月25日(木) 22時58分

興毅、26日に謝罪会見 親離れし再スタートへ朝日新聞

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ(11日)で亀田兄弟の次男大毅が繰り返した反則を巡る問題は、父の史郎トレーナーが公の場での謝罪を拒む選択をし、ボクシング界から去る見通しになった。「自分の口からわびる」と言ったのは長男興毅。所属する協栄ジムからの処分が下され、興毅が謝罪会見を行う26日は、亀田兄弟には新たなスタートを切る節目ともなりそうだ。

 25日に行われた協栄ジム・金平会長と亀田親子との会談の焦点の一つは、日本ボクシングコミッション(JBC)が処分理由の一つとした反則行為の指示を、親子が認めるかどうかだった。金平会長が問いただすと、史郎氏も興毅も「一切言い訳はしない」と暗に認めたため、追及はしなかったという。

 17日の謝罪会見で誠意がみられなかったとの批判については、金平会長は史郎氏に「改めてわびるかどうかは任意だ」と、けじめを促すことはしなかった。史郎氏が26日の会見に出ないことで、金平会長は「重い決断をしたと思う」と感想を語った。金平会長は史郎氏との契約解除の意思を固めたと見られ、史郎氏自身もボクシング界から身を引く決断をしたとみられる。

 その史郎氏は「子供たちを助けてください」と頼んだという。金平会長は「第一歩からの出発だと前向きにとらえたい」と話した。強気の言動、パフォーマンスなど、父の影響を色濃く受けてきた兄弟たちの親離れが、26日にも始まる。

   ◇

 金平会長の記者会見の主なやりとりは次の通り

 ——亀田一家とどんな話をしたのか

 私はきちんとおわびをするべきだと話した。すると興毅が「亀田家を代表して自分がおわびする」と言った。いかなる処分も甘んじて受けるとも話した。

 ——史郎氏は何と言っていたか

 この前の記者会見のやり方は結果として不信を招いた、と反省していた。

 ——反則を指示したとされていることに関しては

 言い訳をするものではないということがわかったと話していた。

 ——記者会見に史郎氏が同席しないのはどういう意味合いか

 今後もボクシング界でやっていくのなら謝罪が必要だといった。謝罪しなければ生きていけないとも言った。そちらを選択したのだと思う。

 ——興毅は反則を指示したことを認めているのか

 言った言わないの議論はしないと言った。言い訳はしないという感じを受けた。

 ——今後は

 練習は協栄ジムでするように伝えたら「毎日通う」と言っていた。早く謝罪してリングに上がりたいとも話していた。父離れ、子離れが始まるのだと思う。

 ——大毅の様子は

 同席しなかった。食事もほとんど取れず、部屋にこもりきりだ。

http://www.asahi.com/sports/update/1025/TKY200710250416.html