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2007年10月25日(木) 21時15分

ソニー、過去最高益 デジカメなど好調 9月中間決算朝日新聞

 ソニーが25日発表した07年9月中間連結決算(米国会計基準)は、売上高、当期利益とも過去最高を更新した。主力のエレクトロニクス事業はデジタルカメラやパソコンなどが好調で大幅な増収増益。円安による追い風のほか、旧本社跡地の売却益など一過性の要因も利益を押し上げた。プレイステーション3(PS3)が伸び悩むゲーム事業は損失が拡大。エレクトロニクスでも液晶テレビは苦戦だった。

 売上高は前年同期比12.8%増の4兆595億円、当期利益は同4.1倍の1401億円。営業利益は、旧本社跡地の売却益607億円の計上もあり、1897億円とこれまでで3番目の高水準だった。

 エレクトロニクス事業の営業利益も1909億円と過去最高を更新。パソコン用電池パックの自主回収費用がなくなったことも寄与した。ただ、液晶テレビは春モデルのフルハイビジョン対応が遅れて苦戦。通期では黒字を見込むが、リアプロジェクションテレビの不調で、テレビ事業全体の黒字化は厳しいという。

 ゲーム事業は1258億円の営業赤字。PS3の販売価格を製造費用以下にしているのが響いた。販売台数は202万台。年度目標の1100万台は変えないが「ゲームの通期黒字化は無理だろう」(大根田伸行・最高財務責任者)という。

 下半期には、金融子会社上場に伴う利益の計上を見込む。デジカメなどの売り上げも伸びており、通期の業績予想も、売上高8兆9800億円、営業利益4500億円に上方修正した。08年3月期に連結営業利益率を5%にする目標は、「達成可能とみている」(大根田氏)という。

http://www.asahi.com/business/update/1025/TKY200710250397.html