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2007年10月25日(木) 00時56分

薬害C型肝炎 舛添厚労相、血液製剤を投与した全員が危険との認識を初めて示すフジTV

薬害C型肝炎で、厚生労働省が放置していたリストに、肝臓がんで亡くなった訴訟原告団の女性が含まれている可能性が高いことがわかった。一方、舛添厚生労働相は、血液製剤を投与した全員が危険との認識を初めて示した。
衆院厚労委員会で24日午後、民主党の山井和則議員は「企業や国から、『あなたはフィブリノゲンは投与されてない』(と言われた)。ぜひ、この方(大阪原告16番)に一言謝ってほしいと思うんですが、いかがですか(舛添)大臣」とただした。
これに対し、舛添厚労相は「わたしに言わせれば、常識を持って対応していれば、こういうことは起こらなかった。わたしは、国としてこれは大変申し訳ないと」と述べた。
舛添厚労相は24日、初めて薬害肝炎の原告に対し謝罪した。
国が裁判で、フィブリノゲン製剤の投与を否定した大阪の匿名原告16番の女性に関する情報が、厚生労働省の地下倉庫に放置されていた薬害肝炎の被害者418人に関する資料で確認され、国は、裁判所に製剤の投与を認める書類を提出した。
2006年6月1日、薬害肝炎東京原告13番は「国は争うことなく現実を見つめ、人の健康の重さと、人の健康と命の重さを認めてください。わたしは、とにかく元気になりたいんです」と話していた。
4年前、肝臓がんで亡くなった東京の原告13番。
FNNの取材で、放置されていた418人の資料の1人に、この女性が該当する可能性が出てきた。
亡くなった東京原告16番の女性の妹は、「これはお姉さんが出産した月、そして病状が出た日にちが、ここに書いてある。『これはもしかして』と、そういうふうに思いました」と話した。
原告13番が出産したのは1984年7月、そして、1カ月検診で病院を訪れて、急性肝炎が明らかになったのが8月8日。
国が放置していた資料の「39B」と重なることから、原告13番の妹は、旧ミドリ十字(現・田辺三菱製薬)に確認の連絡を入れた。
亡くなった原告13番の妹は「姉(原告13番)はすでに亡くなっておりますが、そういう場合はどうなるんでしょうか」と問い合わせたが、被害者本人でないことを理由に、情報開示を拒否されたという。
原告13番の妹は「(本人じゃないとだめということ?)はい、もうそれが絶対的条件だと。410何名がわかるまで、小出しにはちょっとできないというふうに言われましたね。まったく誠意的なものを感じられない」と話した。
舛添厚労相は、フィブリノゲン製剤を投与された患者はおよそ30万人と発言し、全員に告知する考えを示した。
衆院厚労委員会で、民主党の菅 直人代表代行は、「きちっと、これは薬害ですから。薬メーカーと国の責任で、ちゃんと治療費を出して治療をする。そこまでやることを、ちゃんと約束してください」とただした。
これに対し、舛添厚労相は「投与された人は、全員危険がありますから。投与された人に全員、早く告知をして、『あなたは、これはもうまさにウイルス打たれてると同じなわけです』と」と述べた。
舛添厚労相は、直轄の調査チームを設置し、外部委員を入れて、厚労省の対応を検証する方針を固めた。
highlow highlow 2007/10/25 00:56

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