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2007年10月24日(水) 20時54分

大毅対戦相手「戦歴詐称」 やっぱり「かませ犬」だったJ-CASTニュース

 反則行為で1年間のボクサーライセンス停止になった亀田大毅選手(18)が、プロデビュー戦で、発表内容より力の弱い選手と対戦していたことが分かった。所属する協栄ボクシングジムが、相手選手の戦績を、公式記録より6勝も多い10勝と過大に発表していたのだ。

■6勝多い10勝と過大に発表

 この問題は、テレビ朝日で2007年10月24日に放送された報道番組「スーパーモーニング」の中で取り上げられた。協栄ボクシングジムは、06年2月26日に行われた亀田大毅選手のプロデビュー戦で、対戦相手のサマート・シットサイトン選手(タイ)の戦績を10勝5敗8KOと発表していた。しかし、番組では、日本ボクシングコミッション(JBC)の職員が公式記録は4勝5敗としていることを紹介し、大きな隔たりがあるとして、これを「戦績詐称疑惑」と報じた。

 番組では、亀田サイドがKOで勝つことにこだわっていたことを指摘。スポーツジャーナリストの話として、実力が低くて戦績がいい人をオーダーしたらこういうことが起きるとした。そして、そこには、大毅選手の父でトレーナーだった亀田史郎さん(42)が息子に自信をつけさせてやりたいという親心が働いていたと示唆した。

 この報道について、J-CASTニュースが、JBCに問い合わせたところ、サマート選手の公式記録は確かに4勝5敗になっていることを確認した。どうして食い違ったのか、JBC職員に聞いてみると、この職員は、「こっちが関知していることではありませんが、何かの勘違いか手違いではないかと思います。経歴詐称とまでは言えませんが、戦績発表の誤りということでしょう」と話した。

■「ずさんな対応やファジーな部分」

 公式記録と違うとすると、亀田サイドは、なぜ誤りを発表したのか。意図的なものではないのか。サマート選手は、大毅選手との対戦前に、日本人プロボクサー3人と戦い、いずれもKO負けしている。大毅選手との対戦が決まった後ではあるが、JBCは、その試合内容と戦績から、06年の招聘禁止選手にしたほどだ。亀田サイドは、特別に弱い選手に狙いを定めたのだろうか。

 こうした疑問を、史郎さんが社長を務める「亀田プロモーション」にぶつけてみた。しかし、マネージャーは、J-CASTニュースに対し、「ボクシングの専門的なことに関しては、JBCか協栄ジムに聞いてほしい」と答えるのみだった。

 そこで、協栄ボクシングジムに取材した。しかし、担当者は、サマート選手の戦績発表については、「ずさんな対応やファジーな部分があったようです」と認めたものの、具体的なことや理由などは自らは当時勤務していなかったとして明らかにしなかった。

 大毅選手が本当にフライ級タイトル戦に挑戦するに値したかどうかについては、「当時は世界14位だったので、WBCの規定から挑戦する資格がありました。それに則って試合が行われたということです。挑戦にふさわしいかどうかですか? それを言うとWBCを否定しかねないので、コメントは控えさせて下さい」と述べた。

 なお、亀田親子と協栄ジムでは、その契約や処分などを巡って今後大詰めの話し合いが持たれる予定だ。各スポーツ紙によると、史郎さんが大阪のオール拳ジムに移籍を打診したとして、協栄ジムの金平桂一郎会長(41)が強い不快感を示している。場合によっては、契約解除を含めた強い措置が取られる可能性も出ている。

 各紙には、10月25日にも両者で話し合いがあり、26日にそろって記者会見するとも報じられている。両者とも、J-CASTニュースに対し、まだ話し合いをしていない中で、契約などについて答えられる状況ではないとしている。


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