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2007年10月23日(火) 14時07分

<ストーカー>交際迫るメール、警部補自殺 愛知・西尾署毎日新聞

 愛知県警西尾署の男性警部補(52)が、業務で知り合った20代の女性に交際を求めるメールを執ように送り付け、女性の苦情を受けた県警監察官室から事情聴取された後、自殺していたことが23日、分かった。監察官室は「職務上の立場を利用してアドレスを聞き出したのは規律違反で、警部補を異動させる予定だった」と話している。

 監察官室によると、自殺したのは同署生活安全課勤務の係長で、パチンコ台の許認可業務を担当していた。今年7月、必要書類を取りに来たパチンコ店の女性事務員に好意を寄せたらしく、8月下旬に女性から携帯電話のメールアドレスを聞き出したという。

 警部補は直後から9月初旬までの間、数十回にわたって「恋人になってほしい」などのメールを送信、多い時は1日10通以上送っていたという。女性は今月5日、弁護士を伴って県警本部を訪れ、(1)警部補の異動(2)警部補を女性に近づけない−−ことを求めた。

 監察官室が警部補から2度、事情聴取したところ、警部補は大筋で事実関係を認め、「感じの良い女性だと思った」などと供述した。女性はアドレスを教えた点や当初は警部補からのメールに返信した理由などについて「(拒否したら)会社に迷惑がかかると思った」と話しているという。

 警部補は15日朝、自宅で首を吊って自殺しているのを家族に発見されたが、遺書などはなかった。同署は女性からの届け出を受けた直後、警部補を許認可の仕事から外していた。監察官室は「執ように交際を迫ったのはストーカー行為と言える。女性の人権に配慮し、公表を控えていた」と話している。【月足寛樹、山田尚弘】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071023-00000027-mai-soci